自分の問題
アラノンはアルコール依存症の家族会で、おおまかに言うと、自分の経験を話したり、自分と向き合うことで改善を目指すプログラムだ。アルコールを辞めてもらうことは目的ではない。
私は初めて行った時、被害者丸出しで泣きながら夫にどんなにひどい目にあわされたかを語った。
最初はこまめに通い、プログラムも一通り終えた。
その過程で、夫に問題があるのではなく、私自身に問題があることに気づくことができた。
そして、今までアルコール依存を悪化させてきた一翼を担ってきたことにも気づく。
夫は最初は私がしつこかったので、断酒をしたりしていたが、マンションの下で飲んでいる様子があったりした。
でもアラノンに通うようになり、私も夫の飲酒に口出ししなくなっていたので、徐々に次の日の仕事に響かない量のお酒をのむようになった。もちろんその量では泥酔することもなかった。
夫の仕事は週休1日なので、休みの日は浴びるように飲んでいた。
私は絡まれることがイヤで、そろそろやばいなと思ったり、からまれはじめると外出した。
警察には自分の身を守ることを第一に考えなさいと言われて初めて、他の人に迷惑かけるくらいなら私が犠牲になれば良いなんて考えは捨てた。
家で暴力を振るわれそうになったら、ドアの外にだして110番しなさいと。
家の中での事件には警察は介入できないからと。
結局近所のことも気になり、私が外出することで、多少のもめごとはあれど、
大きな事件は起こらずに今日に至っている。